木管楽器のオーボエやフルートと同じく、魅力的なソロがあるクラリネット。

 

でも、クラリネットではオーボエやフルートのようにビブラートをかけて演奏することはめったにありません。

 

クラリネットはビブラートをかけてはいけないのかということや、ビブラートはどうやってかければいいのかをまとめました。

 

クラリネットはノンビブラート楽器?

クラリネットは、ビブラートをかけない「ノンビブラート楽器」と呼ばれることがあります。

 

ビブラートとはどのような音なのか、どうしてノンビブラート楽器と呼ばれているのかを紹介します。

 

ビブラートって何?

ビブラートにははっきりした定義がありません。

 

そのため何をビブラートの音とするかは人によって少し違いますが、一般的には「音程を保ちながら、音の高さだけを揺らす演奏技法をさすことが多いです。

 

初心者の時は息圧が弱いので音がまっすぐ伸ばせずに、音がゆらゆらして聴こえることがありますが、これはビブラートではありません。

 

ビブラートは、音の揺れ幅が一定で、かつ音量も安定しています。

 

「きれいな音!」と感じる心地よいビブラートは、「周期的な細かい音の揺れ」が感じられるもの。 

 

息圧やアンブシュアが安定していないのにビブラートをかけても、ただ単に不安定な音色にしか聞こえません。

 

しっかりとクラリネットで音を出せるようになってから、ビブラートに挑戦してみてくださいね。

 

 

クラリネットがノンビブラートの理由

ジャズではクラリネットでビブラートをかけて演奏することもあります。

 

クラシックの世界ではクラリネットはノンビブラートで演奏されるのが普通です。

 

しかし、クラリネットが基本的にノンビブラートで演奏されるハッキリとした理由は見当たりません。

 

そこで、ノンビブラートの理由に対するクラリネット奏者の意見をいくつかピックアップしてみました。

 

クラリネットはビブラートをかけなくても、表現に困らない

 

クラリネットらしいまっすぐな音色が損なわれる

 

ビブラートをかけないほうがいい音色

 

現代のクラシック界のクラリネットの風潮がノンビブラートだから。(時代の主流によるもの)

 

クラリネット奏者はビブラートをかけてはいけない、というわけではありません。

 

ビブラートを「かけてもいい」という人、「かけなくてもいい」という人、「かけるべきではない」という人まで意見は分かれています。

 

 

 

クラリネット演奏技法」の著者キース・スタインは

 

本書でビブラートの説明をしていませんから、おそらくノンビブラート派。

 

アメリカ合衆国のクラリネット奏者、リチャード・ストルツマンは

 

ビブラートをかけていたという説があります。

 

彼の父親がアマチュアジャズ奏者だったので、その影響を受けているのかもしれません。

 

クラリネットのプロでさえ、ビブラートをかけるかどうかで意見が分かれます。

 

曲のイメージや周りとの調和もふまえ、自分がどう表現したいのかを考えたうえで、ビブラートを使うかどうか臨機応変に判断してみてはいかがでしょうか?

 

 

クラリネットでビブラートをかけてみよう!

クラリネットのビブラートのかけ方は、大きく分けて2つあります。

 

あまり使われることのないビブラートですが、興味のある方は試してみてください。

 

顎を使ってビブラートをかける

ジャズ系の曲で使われることが多い方法です。

 

アンブシュアにある程度あそびがないと顎がうまくうごかないので、クラシックの曲ではあまり使われません。

 

この方法では、顎を上下に軽く動かしてビブラートをかけます。

 

顎を動かす時は、小刻みに「アゥアゥ」と言うようなイメージです。アンブシュアをややルーズにして、リラックスした状態で音を出してみましょう。

 

アンブシュアを緩める→締める、を繰り返すようなイメージです。

 

音が揺らせるようになったら、メトロノームを使って一定のリズムで音を揺らすように練習しましょう。

 

最初はゆっくり、だんだんとテンポを速めていきます。

 

アンブシュアを変えて音を揺らすのでどうしても音程はズレやすいですが、細かく音を揺らしてビブラートをかけることで音程のズレが目立ちにくくなりますよ。

 

腹筋でビブラートをかける

アンサンブルやソロでビブラートをかけたいという時におすすめの方法です。

 

顎を使ってビブラートをかけるのと違ってアンブシュアが崩れないので音程が安定しますが、顎を使ったビブラートよりも難易度は高めです。

 

この方法では、息を吐くスピードを調整してきれいなビブラートをかけます。

 

息のスピード

 

「速い、遅い、速い、遅い」というふうに変化させて吹いてみましょう。

 

息の音

 

「フッフー、フッフー、フッフー」というイメージで、「フッ」の時に速い息、「フー」の時に遅い息となります。

 

慣れるまでは遅い息の方が長くなりがちですが、両方の息の長さが同じになるように練習してみてください。

 

なお、腹筋をつかってビブラートをかけるので、腹式呼吸がしっかりマスターできていないときれいに音が出ません。

 

上手くビブラートがかけられない場合は、腹式呼吸ができているか確認してみてくださいね。

 

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