クラリネットを買うならクランポン?ヤマハ?セルマー?
クラリネットを始める人が最初に悩むのが、どのメーカーのクラリネットを買うかという事。
今回は、有名メーカーのクランポンとヤマハのクラリネットをご紹介します。あなたの理想とするクラリネット探しのヒントになりますよ。
クランポンのクラリネットの特徴
ビュッフェ・クランポンは、クラリネットをはじめとする木管楽器をメインに制作している伝統あるフランスのメーカー。
初心者から、プロまで世界中のクラリネットプレーヤーに愛用されています。
クランポンの魅力は、演奏者の個性が引き立つところ。
日本のメーカーが音程や操作性の正確さを重視しているのに対し、ヨーロッパのメーカーであるクランポンは、表現の豊かさを重視する作りです。
そのため、誰が吹いても同じような音色ではなく、自分らしい音色を再現するのにはぴったりのメーカーだといえるでしょう。
ソロで演奏するなど、独自色を出すならクランポンのレギュラークラス以上のモデルがおすすめです。
ヤマハのクラリネットの特徴
ヤマハ(YAMAHA)は、世界で唯一の日本の総合楽器メーカー。
高価なモデルではクランポンのシェアが圧倒的なものの、学校の吹奏楽などの初級者向きモデルや、レギュラーモデルではクランポン同様に安定した人気のあるメーカーです。
車やカメラなんかもそうですが、日本のメーカーはキチンと計算された安定感のある作りが魅力。
ヤマハのクラリネットも、安定した音程や吹きやすさが特徴です。
学校の吹奏楽など全員で音程を揃えて安定感のある演奏をすることを目的とするのなら、ヤマハのレギュラークラスがいいでしょう。
セルマーのクラリネットの特徴
ヘンリー・セルマー・パリは、セルマーの愛称で親しまれているフランスの楽器メーカー。
クラリネットが大きく進化を遂げた19世紀後半にパリで大活躍しました。
下管の深みのあるダークな響きが特徴です。
クランポンやヤマハと比べると、セルマーの奏者は少ないですが、芯のある豊潤な響きが魅力で世界のトッププロにも愛用されています。
ちなみに、価格帯が高いこともあり、初心者で最初に購入する人はほとんどいません。
クラリネットは一生物?
クラリネットを生涯のうち何度か買い替えるかどうかというのは、人それぞれ。
ただし、最初に安価な樹脂製をとりあえず買ってしまうと、物足りなくなって結局木製のクラリネットを買う人がほとんど。
クラリネットを続けたいと思っているのなら、初期費用はかかるものの木製で検討するといいでしょう。
買い替えの理由で一番目立つのは、技術力が上がることによる楽器のグレードアップです。
例えば、最初に安価な初心者用のクラリネットをとりあえず買ったという場合には、自分がレベルアップしていくにつれてその楽器での表現に限界を感じるようになります。
理想とする音質や、吹きやすさを求めてグレードアップするという人は多いです。
それ以外にも、中古でクラリネットを買った場合には、楽器自体の劣化が気になって買い替えするというケースも多いです。
クラリネットを買う前には試す事
こちらでご紹介したクラリネットの特徴は、あくまで一般的な意見です。
同じメーカーのクラリネットだからと言って、皆が同じ音色を出せるわけではありません。
クラリネット選びで重要なのは、自分に合っているかどうかということなのです。
自分に合っているかどうかを見極めるには、メーカーや機種名にとらわれすぎないことです。
まずはいくつか気になるものを実際に吹いてみて、自分にピッタリのクラリネットを見つけましょう。
まだ上手に音が出せないという場合には、お店の人や知り合いのクラリネット奏者の人に実際に楽器を吹き比べてもらうといいでしょう。