クラリネットが重くて腕がつらい、クラリネットを支える親指が痛い・・・
といった時に便利なのが、クラリネット用ストラップ。
国内ではあまり見かけることはないかもしれません。
しかし、実はプロの愛用者も多いアイテムです。
クラリネット用ストラップの使い方や、ストラップを使うメリット・デメリットについてまとめました。
クラリネット用ストラップとは
クラリネット用ストラップは、100円均一などでも売っている「首からぶら下げる名札」の名札部分をクラリネットに変えたような見た目です。
ただ、名札と違ってクラリネットは重いです。
首に当たる部分が太く丈夫に作られています。
クラリネットと一体感のある「黒色」のストラップが一般的です。
使い方
簡単です。
首からストラップをかけたら、その先を「指かけ」の部分に取り付けるだけ。
首にかけたストラップで楽器が支えられるので、右手の親指にかかる楽器の重さが軽減されます。
ストラップを使う3つのメリット
クラリネット用ストラップは絶対に必要なものではありませんが、あると便利なことも。
ストラップを使うメリットを3つにまとめました。
長時間練習もつらくない!
クラリネットは楽器の重さを右手親指だけで支えるので、長時間練習していると親指がジンジン。
赤くなったり、楽器の重さでくぼんだりというトラブルが多いです。
「親指のタコやシワを見ればクラリネットの練習量が分かる」という人もいるほどですから、親指にかかる負担は相当のもの。
クラリネット用ストラップをつければ、首と親指の両方で楽器の重さを支えることができるので、親指が痛くなりにくいです。
また、親指だけで支えるより腕が疲れにくいので、体力のない小さな子供にもおすすめ。
プロ奏者の中にも、体力の衰えを感じてからストラップを使用する人は多いのだとか。
ただし、バスクラリネット用のストラップを買う時は長さに気をつけてください。
ただ単に「クラリネット用」と書かれているものだと、バスクラリネットより小さいB♭クラリネット用ストラップの可能性が高いです。
楽器の大きさが全然違うので、間違えて買ってしまうと使い物になりません。
「B♭クラリネットとバスクラリネット兼用」というストラップもあります。
こういったアイテムは、一般的なバスクラリネット用ストラップと比べると短めに作られていることが多いです。
バスクラリネット用ストラップを買う場合は、必ずストラップの長さを確認しておきましょう。
腱鞘炎やバネ指の強い味方
腱鞘炎やバネ指だと、クラリネットを持つだけでも痛くて大変。
練習しないわけにはいかない・・
練習するとますます状態は悪くなるし・・・
悪循環に陥ってしまう前に、ストラップを試してみましょう。
手首や親指に全く負担がかからないわけではありませんが、痛みはだいぶ軽くなります。
ストラップの長さによって親指にかかる楽器の重さが変わるので、演奏中でも簡単に長さ調節できるタイプがおすすめです。
うっかり楽器を落とす心配ナシ
ストラップをつけておけば、歩きながら演奏するマーチング・バンドでも安心です。
行進中に簡単なパフォーマンスをしても、楽器が落下する心配がありません。
マーチング・バンドは野外で演奏する機会が多く、特に真夏は首から大量の汗が出てきます。
出てきた汗はストラップにしみこんでしまうわけですが、ストラップは基本的に洗えません。
練習中は、ハンドタオルやフェイスタオルをストラップの内側(首に接する部分)にあてておきましょう。
汗がストラップに直接触れないので、ストラップが汗臭くなりにくいです。
ストラップを使うデメリット
親指の負担を軽くしてくれるクラリネット用ストラップですが、デメリットもあります。
どんなことに注意しなければいけないのかをまとめました。
演奏の邪魔になる
ストラップの紐が左手に干渉してしまい、演奏の邪魔になってしまうことがあります。
紐をピンと張り過ぎていたり、楽器の角度が上に向きすぎていると左手が当たりやすいです。
ストラップの紐を少し緩めに張ると解決できることもありますが、紐を緩くすると親指の負担が増えてしまいます。
「ストラップは演奏の邪魔になるから嫌!」という人に試してほしいのが、プロの愛用者も多い「B.AIRのバードストラップ」。
定価で約10,584円する高級品ですが、独自のV型プレートのおかげでストラップの紐が邪魔になりません.
首元が圧迫されないので違和感なく演奏できます。
参考:永江楽器 B.AIR バードストラップ クラリネット用ストラップ
ただ、親指に干渉するかどうかは、演奏姿勢や構え方に左右されるところが大きいです。
通販で買うと失敗しやすいので、実際に現物を試してから買うことをおすすめします。
動きや姿勢が制限される
実際に装着してみると分かるのですが、ストラップをつけると演奏姿勢がかなり制限されてしまいます。
紐をピンと張るわけですから、楽器を持ち上げると首の後ろが圧迫されますし、紐の長さが合っていないと猫背になりやすいです。
装着時の姿勢が気になる場合は、ストラップの紐がゴムになったタイプのストラップを試してみましょう。
紐タイプより親指に負担はかかってしまいますが、ゴムなのである程度動きに自由がききます。
ある程度太さがあって、ゴム部分が過度に伸びすぎないものを選ぶようにしてください。
ストラップはどこで買える?値段は?
クラリネット用ストラップは、楽器専門店に直接足を運ぶほか、AMAZONや楽天など大手通販サイトで買うこともできます。
ストラップの値段の相場
手頃なもの |
3,000〜4,000円 |
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デザインや使用感重視 |
5,000〜10,000円くらい |
デザインや使用感重視 |
5,000〜10,000円くらい |
本革の方が柔らかく首にかかる負担は少ないと言われています。
しかし、値段は高くなります。
デザインが全く同じでも、ナイロンや合皮製のものより1,000〜2,000円くらい高いです。
予算や使用頻度とのバランスを考えて、自分に合ったストラップを探してみてくださいね。
